K.Iの写真

世界と連携して

究極のクルマを生み出す。

トヨタのステアリング開発に

込められた情熱。

クルマ開発

制御電子プラットフォーム開発

制御電子システム開発部

K.I

幼い頃から空への想いを胸に抱き続ける。人生の半分以上をアメリカで過ごし、航空宇宙工学を専攻していましたが、空への想いは自動車の制御システム開発へと転換されました。2020年現在、彼はトヨタ自動車でステアリング開発に尽力しています。K.Iの人生を決定づけたアメリカでの経験と今後のビジョンを語ります。

アメリカ育ちで

飛行機好きの少年が、

トヨタに至るまでの軌跡

大学卒業時 チームメンバーとの集合写真(写真中央)

昔から飛行機が好きで、「将来は宇宙飛行士に!」と思っていた少年時代でした。それは大きくなっても変わらず、大学の進路や将来を考えたとき、空への想いはありながらも幅広い技術を身に付けたいなと考えていました。そうして入学したアメリカの大学では、航空宇宙工学を専攻。その大学のカリキュラムは日本と違ってメカ、電子、ソフト等の専門に分かれていません。それぞれの分野でベースレベル以上の知識を得られました。またもうひとつの相違点として、日本の大学では卒業論文や修士論文を書くところを、アメリカではグループプロジェクトやそれに伴う成果物の方に重きが置かれることが挙げられます。私の場合はアメリカ空軍用の機体の企画や仕様設計を行っていました。その中で私は8人程のチームでリーダーを務めます。さまざまな分野から多様な専門のメンバーが集まって、最終成果物に向けて検討していきました。そこで、分野をまたいだグループの統括やプロジェクトマネジメントがどんなに難しいことかを経験すると同時に、どのようにマネジメントしたらよいかも学べたんです。 また授業以外では、ドローンの飛行したルートをカメラとセンサーで推定できるようなアルゴリズムを実装するプロジェクトにも参画していました。

大学に入ってから独学でプログラミングを勉強していましたが、自分で組んだプログラムでドローンを飛ばしたときはとても感動しました。その経験からあらためて制御ソフトウェアに可能性を感じ、将来的に自分のキャリアにつなげられる技術になればと思い、よりいっそう懸命に取り組むようになりました。 これらふたつの経験は、就職活動の際に考えていた軸や現在の仕事にもつながっています。 制御ソフトの開発を通して世の中に貢献したい。ただ画面上やバーチャルな世界よりも、実際に人が触ったり、移動に使ったりするもの、その2つを掛け合わせて“自分で操作して移動に使うモノ”に関する制御ソフトの開発がしたいと考えるようになったんです。その中でも一般の人ではごくわずかしか操縦する機会がない飛行機より、クルマという人々に身近な乗り物に携わりたいと考えました。

また、約20年間アメリカにいた経験から日英バイリンガル技術者になりたいとも思っていたんです。自分が今後伸ばしていきたいと思う技術的なスキルと語学能力、アメリカの文化を理解している特徴を掛け合わせて世の中に貢献したい──そう考えたときに、日本の企業で海外の方と協力しながら課題解決に取り組める、かつ世界的にも影響力があるところはどこだろうと考えました。 他社やサプライヤー様も選択肢としてありましたが、トヨタは世界で最大規模の自動車メーカーであり、サプライヤー様含め他社と共同開発しながらさらに大きな課題に取り組めるネットワークを持っているため、ベストだと思い、入社を決めました。

海を渡って日本へ来た覚悟

─簡単には諦められない

情熱を胸に

ステアリングシステム評価風景。設計したモデルを自ら評価

当然今まで日本で働いたことはないので、新しいことだらけでした。海を渡って日本に来たので、仕事に求められるスキルは勿論、今まで以上の変化があることを覚悟していました。まずは何でも吸収しようという姿勢で、最初は辛いかもしれないが、常に前向きに捉えるように意識していたんです。 トヨタに入社してからは、年次とともに担当する範囲が変わったりしましたが、一貫して次期型のステアリングシステム開発を行っています。運転がより一層楽しくなるような機能の開発、その中でもいわゆる走る、曲がる、止まるの「曲がる」という機能の担当です。 新入社員のときはソフト仕様開発に特化した業務で、ソフトの仕様を検討してからモデルベース開発を使ってモデルで表現する仕事をしていました。その次は、同じステアリングシステムの開発ではあるものの、ハードの評価担当にジョブチェンジ。ハードの経験がなかったため、自分の中では大きな変化でしたが、そこで半年間経験させていただいたおかげで、ソフト開発、実装、評価を行えるようになりましたね。 また、求められる品質・レベルの違いを知ったんです。学生時代では携わるプロジェクトのためだけにソフトを開発していましたが、会社では標準のルールがあり、全世界のお客様に購入いただけるレベルのものをアウトプットしなければなりませんから。

その中でも考え方を変えないといけない、成長しないといけないととくに感じたきっかけが2つあります。 1つ目は入社して初めてサプライヤー様に仕様書を発行させていただいたときです。自分でプログラムやモデルの動きをチェックするため細かいところまで確認する必要がありました。 多くのルールもそれぞれに意図があるため、やみくもにただルールに従うだけではうまく進みません。なぜそのルールがあるのかしっかりと理解する必要があります。その理解は、品質の標準化において重要な要素なんです。あらためてルールの大切さや設計思想を第三者に説明する考えのまとめ方の重要性を痛感する体験でした。

2つ目はソフトからハードの開発に変わったときです。制御ソフト開発のような自分が専門と考えている分野とはまた違った視点で課題の整理の仕方や優先順位付けの考え方を知りました。壁にぶつかっても諦めない姿勢や、少し考え方を変えてみようと柔軟に考えられること。完全に身に付いたとは言えませんが、大切さは十分理解できたと思います。

「誰かのために仕事をする」

その想いが

チーム・組織を強くする

自分で考えたロジックを、熱い想いもって説明

自分の力だけでは到達できないことを、チームの総合力で達成できたときや、チームで苦労した結果、最終的に良いものができたときにやりがいやおもしろさを感じます。またチームでなく個人の業務では、自分でロジックを考えて、苦労しながらプログラムを書いているときが好きですね。コピー&ペーストするだけだと、ある特定のシーンでは動いたけど、自分の想定していないシーンではまったく違う動きをしてしまうことがあります。それらを全部理解して、バグを潰し切って初めてやっと意図通りに動作する。全部わかっていないとなかなか意図通りにいかない点、ここにおもしろさが詰まっているんです。最初は自分が思いつく対策からやってしまい、あまり課題解決につながらなかったり、効果が薄かったりといった経験がありました。しかし最近はとりあえずやってみようという姿勢だけでなく、ある程度検討して行動に移す意識づけができてきたように思います。

また、目の前の仕事だけでなく、「誰かのためになる仕事をすること」も意識しています。仕事を少しでも楽にするために、ちょっとした解析ツールを作成したことがあります。それによってグループ内外の方にデータ解析をしやすい環境をつくることができ、「ありがとう」と言ってもらえて。その瞬間はやはり嬉しかったですね。 他には英語が自分の武器でもあるため、英語での資料作成や海外の方との打ち合わせ依頼があった時には自分のチーム以外でも組織に貢献できているな、とやりがいを感じられます。

将来的にはマネジメント側の立場で働けたらいいなという想いが新入社員の頃からあるんです。なので、いろいろな人と仕事をしながら関わりを持ち、ネットワークをコツコツつくるようにしています。 その上で「また一緒に仕事がしたい、仕事をお願いしたい」と思ってもらえるように、相手との対話を大切にし、分からなかったことはすぐに質問したりすることを心掛けています。また、仲間づくりは社内に限った話ではありません。社外への人脈の広がりは将来的にトヨタだけではできないもっと大きな仕事につながるはずですから。

究極のクルマづくりへの挑戦

今自分ができることを全力で

先輩の意見に耳を傾け、今自分のできることを考えるK.I

これまではステアリングシステムの開発にしか携わったことがないので、まだまだクルマ全体の知識をつけないといけないと思っています。自分のシステムからの目線だけで考えてしまうと、技術検討の際に視野が狭くなってしまいますから。 ですから、課題を検討するにしてもそれぞれの課題がクルマ全体においてどれほどのインパクトを与えてしまうのかをしっかり考えたうえで、マネジメントやチームリーダーに相談するようにしています。お客様はひとつのシステムの細かいところに注目するのではなく、クルマやサービス全体を体感することになるので、広い視野を持てる経験・知識・マインドをつけていきたいですね。

私が考える将来目指すクルマ・モビリティは、「運転したいときに運転できて、運転したくないときには自動運転に任せられるもの」。これが究極の姿だと考えています。そこから派生して、運転したいときは誰でも運転を楽しめる、Fun to driveを経験できるようなクルマづくりをしたいです。 “移動”はすべての人の生活に強く結びついたものです。とくに一人で運転するのは不安だと思われがちな高齢者の方や、体が不自由な方でも免許さえ持っていれば誰でも操作できるようなクルマがあるべきだと思っています。

運転をしないときにはただ乗っているだけで、車内では別のことをやって、自動運転に任せられるような未来がいつか来る。その未来をつくるために今自分ができることを率先してやりたいです。 ただ、そうは言っても自分だけの力やステアリングシステム開発のチームだけの力、トヨタだけの力ではその未来は実現できないと思っています。自動車業界以外の会社や、海外のパートナーを探しにいき、どんどん仲間を増やしていきたい。その中で、海外に約20年住んでいた自分の力が活かせることを探して、もっともっと精力的に活動していきます。

クルマ開発とは

未来のクルマを創造するための先端研究や先行開発、そこで生まれた技術を製品に仕立てる製品開発を担当しています。自分たちが新しい未来を想像して描く。常に新しいものを考えて生み出す難しさと魅力がここにはあります。

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