A.Tの写真

匠の塗りを、ロボットで。

現場のプロとつくりあげた

2年目の挑戦。

生産技術・製造技術

高岡工場成形部

A.T

生命人間情報科学専攻修了 2013年入社 医療系に興味を持ち、大学院時代は脳や遺伝子の研究を行っていた。大学時代に参加した“よさこい”サークルで、大勢の人と踊りを完成させていく面白さを知る。元々自動車業界に興味があったわけではないが、何万人もが協力するクルマづくりも“よさこい”と同じだと感じ、トヨタ自動車に入社。

工場と“よさこい”は、

大勢でつくる楽しさが似ている

女性の工場勤務って、あまりイメージがないかも知れませんが、実は、私は入社当初から工場勤務を希望していたんです。大学時代に“よさこい”サークルに所属していて、大勢の人たちと接しながら、一つのものをつくりあげていく楽しさを知ったこともあり、「ものづくりをやるのであれば、工場現場の方が面白そうだな」と感じていたからです。また、机上で設計するよりも、目の前で実物を見て、実感を大切にしながら仕事したいという気持ちもありました。 入社後は、高岡工場に配属。成形部の技術員として、バンパー部分の塗装・組付工程の改善などを担当。塗装作業はすべてロボットで行うのですが、その品質不具合の撲滅や生産性向上に向けて、どこまで効率よく塗装できるかを追求しています。また、新しい車両を生産するために必要な設備の改造や導入、工程レイアウトの検討なども私の仕事です。

現地現物で“匠”から学び、

改善へ挑戦

「塗装工程の改善をやってみないか」。直属の部長から言われたのは、本配属になって半年ほどしか経っていない2年目の春でした。使用する塗料をすべて無駄なくバンパーに塗ることが出来ればいいのですが、なかなか上手くはいきません。ロボットが自動で塗る以上、周囲に飛び散ったりして、どうしてもバンパーには付かずに捨てられる無駄な塗料が出てしまいます。塗料を減らせば、それだけコストが削減できるし、環境を汚さずに済むわけです。2年目の私にできるのか、不安はありましたが、部長は「まず一緒に現場に行こう」と実際の作業を行っている工場の現場に連れていってくれました。そこから、現場に張りつく日々が始まりました。 工場には、長年塗装の現場で経験を積み、唯一無二の正確さとスピードを兼ね備えた、まさに匠の技を持つベテランの社員がいます。私からするとおじいちゃんに近いような歳の方です。そのベテラン社員の技を観察して、ロボットと何がちがうかを測定。塗るスピードや塗り重ねの幅、使うエアーの量などを動画で撮りながら、ベストな条件を探りました。現場の人たちの協力を仰ぎながら、匠の技をロボットで再現するために、試行錯誤していきました。

数十万台に影響する塗装の

ムダを改善し、世界展開へ

匠の技を分析し続けた結果、塗装付着の改善ポイントが明らかに。今までは大量のエアーで塗料をミスト状にして、叩きつけるように塗っていたものを、エアーを減らし、アームをゆっくりと動かしながらふんわり塗ることで、無駄な塗装が減ることがわかりました。しかし、ここで難問が。 ゆっくり動かすと、工程の基準である60秒という時間をクリアできません。さて、どうしたものか。ここでまた部長や現場の人たちとアイデアを出し合い、実際に試してもらいながら、ロボットの動き方や電圧を工夫することで、何とか解決することに成功しました。 こうして出来上がった新たなバンパー塗装方法は、これまでの塗装使用量の40%削減を実現。高岡工場だけでも、年間に何十万台も生産しているので、それなりの規模の無駄が削減できる計算です。また、国内をはじめ世界の工場へと展開しているので、これをきっかけに、より高品質な塗装が世界中で実現できれば、少しはお客様や社会に役立てるかな、と思っています。 この改善で、優秀改善事例ということで、工場代表としてさまざまな会合で発表するチャンスも得ることができました。2年目というキャリアにもかかわらず、チャレンジの機会を与えてくれるトヨタの風土や、一緒に協力してくれた上司、現場の“匠”や大勢の人たちには、心から感謝しています。

“フェスタ”も多い工場は、

サークルみたいかもしれない

入社後はずっと寮に住んでいます。仲の良い友だちもたくさんいるので、気軽に相談に乗ってもらえるし、ときには愚痴を聞いてもらったりして、楽しい環境です。ここ最近では、工場に勤務する若い女性も増えてきました。困っているときも気にかけてくれる先輩がたくさんいるので、仕事はやりやすいと思います。工場だと朝は早いことが多いですが、フレックス勤務の制度を使って、10時ぐらいに出社することもあり、年休も月に1,2日ほど取得しています。また、他の工場もそうかも知れませんが、“○○フェスタ”が多いんです。夏祭りや運動会、駅伝、フルーツ狩りの行事など、まるでサークルみたいです。私のように全く地縁がなくても、こういったイベントを通して、いろいろな知り合いが増えていくのは楽しいですね。 今はまだ、この高岡工場でバンパーの塗装工程をもっとよくすることに注力したい。そして、少しずつ、バンパーからボデーなど、車両に近いところまで知識や経験の幅を広げていきたいと考えています。もともと、大学時代は医療分野に興味を持っていました。トヨタにも福祉ロボットを研究開発している部門があります。この塗装ロボットの知識や経験をもとに、医療に役立つパートナーロボットの開発に携わってみたい。いつの日か叶えたい、私の夢です。

生産技術・製造技術とは

高品質な製品を安く迅速に作り出すトヨタ式の生産ライン、そのモノづくり現場最前線をリードする技術開発職種です。 日々進化するクルマのカタチを具現化するため、開発上流からつくり方を検討・開発する事で、理想への妥協なく、かつお客様の期待を超えるトヨタ品質のモノづくりをリードしています。 創業期から培ってきた確かなクルマづくりのノウハウとお客様の期待を超えるための飽くなき挑戦によって技術革新を続け、モビリティーカンパニーへの転身と移動の課題解決や住み続けられる街づくり(Woven City)への事業化に挑戦しています。

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