K.Nの写真

海外生活を経て

再入社した私の

トヨタの歩き方

生産管理・物流

生産管理部

K.N

2006年に入社し、2度の産育休、退社、海外の大学院入学、海外工場勤務を経て、トヨタ自動車へ再入社した生産管理部のK.N。目まぐるしくライフステージが変化する中、仕事も家庭も大切にする生き方、働き方を選んできました。そのキャリアを振り返りながら、トヨタで働く魅力を語ります。

困りごとを解決し

お客様の笑顔に向けて。

トヨタの生産計画を支える

生産管理部の大きな役割の一つは、毎月の生産台数の計画を立てること。私はその中の競争力推進室という組織(2022年12月時点)で、計画を立てる皆さんが使っているシステムの管理や改善を担っています。システムトラブルが起こったときに対応したり、課題を見つけて生産の流れをより良くしたり。最近ではDX推進サポートにも重点的に取り組んでいます。システム開発のときには、実際の業務を担っているユーザーとITの専門家であるエンジニアとの間で、前提の知識の違いから意思疎通がうまくいかないことも。そんなときには、それぞれの「想い」を橋渡しするのも重要な業務です。

2023年1月現在担当している具体的なプロジェクトの一つは、販売店様の受注情報と生産能力をマッチングするシステムの構築です。現在、各所の情報をいち早くつなげ、次のアクションに活用するプロジェクトを進めています。これまでは、販売店様にお客様の受注情報をまとめていただいた上で、直近に必要なクルマの分だけオーダーを入れてもらい、トヨタが生産するという進め方が主流でした。

この方法は、お客様や販売店様のご要望を直前まで生産に反映するために発展してきました。一方で、お客様から多くのご要望をいただくような局面では、逆にお客様をお待たせしてしまうことも。

そこで今後はお客様が希望されているクルマの情報を先にいただくことで、生産見込みタイミングをより早めにお知らせできるほか、お客様のご要望に沿った車づくりができるよう、生産改善につなげていこうともしています。また「このようなスペック(色や機能など)だとより早くお届けできますよ」といったレコメンド機能の導入など、少しでもお客様を待たせず、また、お客様の選択肢が増える状況を作れないか、とも考えています。

さらに、同じ情報を活用し「今このような制約が発生しているため、生産や仕入れのプロセスを見直せないか?」といったように、生産能力の改善につなげていく狙いもあります。

大規模プロジェクトを

担当したことが

ブレイクスルーのきっかけに

日本の技術で勝負する世界的企業で働いてみたい、そんな想いで、2006年にトヨタに入社しました。学生時代に韓国に留学した経験や、ものづくりへの興味から海外勤務、とくに海外工場に携わりたいという夢を持っていました。

入社後は国内工場の部品管理業務に従事し、将来の海外工場サポート業務への足掛かりができました。そんな中、入社して間もない2008年に結婚、2009年には部署異動。同年に第一子を、さらに2012年には第二子を授かったことで仕事に対する構えがまったく変わりました。フルタイムでの仕事に、家事に子ども二人の育児、分刻みのスケジュールの中、かつてのように仕事に軸足を置いた生活はできなくなりました。

復職後は、育休前に慣れ親しんでいた業務を中心にやらせてもらい、帰宅時間など、職場の温かく配慮してもらえたことで、業務を続けることができました。その一方、あまり仕事経験もないままに産育休に入ったことで、「私のブランクの間に同期は着実にステップアップしている」という劣等感や焦りが付きまとい、子育て優先の生活から、自分のキャリア成長につながるような大きな責任が伴う仕事には手を挙げづらいという葛藤を感じていました。

当時、どんなキャリアを描いていくべきか悩み、上司に相談したことも。そんな折に任せてもらえたのが、とある大規模システムの30年ぶりの刷新プロジェクトリーダーでした。これまでの業務とは異なる分野で、かつ、システムづくりに細かな知識が必要とされるタイミングでの突然のリーダー変更。正直、重圧も感じましたが、職場の仲間や、家族に支えられながら、可能な限り仕事に打ち込む生活を久々に経験できました。

新たな業務にも慣れ、システム立上げまで1年を切ったある日、同じ会社で働く夫にポーランドへの赴任の話が舞い込みました。憧れの海外生活、家族は一緒が一番と思う一方で、やりかけたプロジェクトを放っていけない気持ちの間で悩みました。結果的には、システム立上げを待っての帯同を職場と話し合って決め、仕事を最後までやりきる機会を得ることができました。

迎えたシステム立上げ。立上げ前には大きな課題にぶつかることもありましたが、立上げの際はトラブルもなく大成功。これは、これまで早めの課題解決に向けた、ユーザーとエンジニアの間での綿密なコミュニケーションと、30年来の夢を形にしたいというそれぞれのプロ意識が結集した賜物です。

帯同のための退社時には、皆さんに「ありがとう」の言葉とともに暖かく送り出してもらえたことは、今も忘れられない思い出です。「日本に戻ってきたら、またここに帰ってきたい」と思えたのも、その経験があったからこそです。

思わぬかたちで実現した夢

——退社後、ポーランドで

学生生活と工場勤務を経験

夫の海外赴任が決まり、家族の海外赴任帯同に伴う退職者のカムバック制度に登録しました。これは配偶者の転勤や介護により退職した社員に再度トヨタで働く選択肢ができる制度で、多様性をバックアップしてくれます。また、帯同期間中、トヨタの海外事業体での就労に興味があり、人事から事業体の窓口を聞き、応募しました。

とはいえ実際にご縁があるかどうかは現地事業体と私のキャリアとのマッチング次第。さらに、日本と違い、家族を支えるのが私の一番の仕事ということで、まずは家族の生活を安定させることからスタート。生活も落ち着いた1年後に、かねてからの夢だった海外での学生生活を実現しようとヴロツワフ経済大学大学院に入学しました。

大学院ではビジネスマネジメントを専攻。たとえば、経営の歴史の授業ではトヨタが出てきて、トヨタ生産方式の考え方を聞く機会があったり、広告や宣伝に関する講義では、「日本のCMは他国とここが違う」とポーランドの学生が発表するのを聞いたり。日本では「当たり前」と思っていた「日本のこと」が別の視点で議論されていたり、会社や仕事に対する感覚や考え方の違いなど、教授や級友との議論を通じとても新鮮な経験ができたと思っています。

そんな折、トヨタの海外製造拠点であるトヨタ・モーター・マニュファクチュアリング・ポーランド(TMMP)から仕事のオファーを受けました。子どもの送迎や大学院の授業などで慌ただしい毎日でしたが、「余った時間を有効活用するかたちで構わない」という好条件。願ってもないオファーのおかげで「海外の工場で働いてみたい」という学生時代の夢も実現しました。

就労期間は6カ月。工場ですでに導入されている部品管理システムの使い方や本来の考え方について、現地のメンバーに再教育する業務に従事しました。

クルマは何万点もの部品から構成されており、1台のクルマを完成させるには部品表というクルマづくりのレシピのようなものが必要です。エンジン工場ではエンジン部品、組立工場では組立部品というように、各工場では自工場で必要な部分だけ、部品表から切り取って部品管理行い、仕入先様への部品発注につなげます。単純に切り取るだけでなく、工場ごとの条件に合わせてカスタマイズしたり、新しい部品の情報を付け加えたり……、日々の状況に応じて部品管理システムをメンテナンスする必要があります。

ポーランドの工場では9年ほど前にその仕組みが導入されていたのですが、当時教育を受けたメンバーはほぼおらず、本来のコンセプトやノウハウの伝承が途切れてしまいトラブルも多発しているとのこと。今までの業務経験を活かしつつ、日本のトヨタ本社のメンバーや地域統括事業体からのサポートも受けて、レベルチェックやウィークポイントの再教育などを実施。日々の部品管理の困りごとにもできる限り寄り添いました。

やがて、夫の海外赴任期間が終わり、日本に戻ることに。帰国時、新しい環境に飛び込む選択肢もありましたが、カムバック制度を活用してトヨタに戻ることを決めました。

国内では当たり前のルールでも、その本来の意味を知らないがためにオペレーションが形骸化してしまっているなど、海外での業務経験があったからこそ知ることができた課題がありました。ポーランドに限らず、同じような課題を抱えている人を自分が助けられるかもしれない。そう考えたことが、再入社の決め手になりました。

小さく生んで大きく育てる。

海外で学んだマインドを

足がかりにより良い

仕組みづくりを

ポーランドの工場では、良いと思ったことをすぐに実行に移す文化が浸透しています。100%ではないアイデアでも、まずはやってみようというマインドで、常に前を向いて仕事をしている姿勢は、見習いたいと感じました。

国内では、周囲や上司に丁寧に相談しながら、時間をかけて良い企画を作り上げて、実際にやってみるというスタイルが普通。とくにシステム周りの仕事では、変更したくてもすぐには変えられないものが少なくありません。そこで最近私がモットーとしているのが「少しでも現状を改善できるのであれば、すぐに外に出す」こと。多少粗削りでも小さく生んで大きく育てることを意識しています。

そして今、退社と海外生活を経て、約3年ぶりに同じ部署に帰ってきました。時間をかけてじっくり進めていた以前と比べると、DXに向けて目まぐるしいスピードで新しい仕組みを入れたり、ユーザー自身の手で業務効率化したりと、システムに対する社内の考え方もだいぶ変わってきたと感じています。

その中で私たちシステムサポート部隊に求められているのは、皆さんが仕組みをつくりやすい環境や、必要なデータにアクセスしやすい環境を整えることだと思っています。散在している情報や、エクセルだけで蓄積されている情報を一元化することで、そのまま活用したり自ら分析したりはもちろん、仕組みづくりにも役立つような土壌をつくろうとプロジェクト化を進めているところです。データ活用が進むことでより良品廉価な製品をお客様にお届けできると信じています。

私が考えるトヨタで働く魅力は、福利厚生が充実していて、職場の雰囲気が温かいところ。温かい職場環境があるおかげで、二人の子どもを育てながら、何不自由なく仕事をさせてもらっています。製造業には男性が多いイメージがあるかもしれませんが、男女関係なく誰にでもチャレンジできる土壌があります。一緒に打ち合わせしている女性比率も年々上がっている実感がありますね。

また、トヨタが何か発表するたびに新聞に記事が掲載されますが、そうした社会に大きなインパクトを与えるような仕事に貢献できていることが、大きなやりがいにつながっています。ポーランドでは、トヨタの考えが優れた経営方針の一つとして海外にも浸透している様子を目の当たりにしましたが、誇りを胸に働けることも、かけがえのない魅力ですね。

生産管理・物流とは

売れるクルマを売れるタイミングで売れるだけお客様に供給する司令塔。 KAIZENという言葉は海を渡った。世界に誇る、トヨタの競争力の秘密が、ここにあります。

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