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思いをかたちに、

カタチをMIRAIに。

「MIRAI」が、

わたしを導いてくれた。

国内営業

国内企画部

K.T

経済学部卒 2001年入社 5才の時に大きな手術をした。親身になってくれた医師のように、将来は自分も「世のため人のためになる仕事をしたい」と思っていた。入社後はさまざまな現場を経験。国内マーケティング部では、関連会社のトヨタファイナンスと連携して金融商品の開発も。「当時の上司から、社会の動向や暮らしの中にあるトレンドを広く深く知ることの大切さと、それを獲得する努力の方法を学びました。それがいま、クルマのその先を考える仕事に役立っています」。

夢にまで見たクルマを発売

「トヨタが燃料電池自動車の技術を研究している」。 私がまだ大学生だった時、とある雑誌の記事が目に飛び込んできました。CO2を排出しない、水素で走る究極のエコカー。それは単なるビジネスではなく、「20年後、30年後の地球環境のために、いまやらなければならない」という、ひとりの技術者の思いから始まったといいます。技術の進化は、環境を破壊する。そんな当時の既成概念を打ち破る熱い思いに、感動を覚えました。「私も燃料電池自動車に関わる仕事をしたい」。大学生だった私は、その瞬間、トヨタを受けよう、と決めました。 もちろん、燃料電池自動車の開発は社内でもトップシークレットで、すぐにその仕事に携われるわけではありませんでした。しかし、願えば叶うもので、私の入社動機を知った上司が背中を押してくれて、MIRAIを担当することになったのです。発売の3年前から、世の中の動きやユーザーの志向を分析して立案されたコンセプトに基づき、技術部と一緒にクルマのデザインや仕様を固めていきました。さらに原価と販売価格、収益のバランスを、何度も修正しながら調整。技術、デザイン、営業、経理、商品企画がそれぞれの視点から意見を闘わせ、ベストなクルマをめざしていく。チーフエンジニアが「つくる責任」を負うなら、商品企画屋は「無事に世に出し、売る責任」を担っている。自分が憧れたクルマを生み出すプロセスは、険しく、難しく、そして楽しくてたまらないものでした。

車名は、思いを伝える

最強のメッセージ

ネーミングも、商品企画の「役目」のひとつです。ここだけの話、実は、私が最初に出した案は「IMAGINE」でした。「想像してごらん、2030年の世界を」。そう、ジョン・レノンの名曲が、開発のコンセプトにぴったりだと思ったからです。50以上考えた案の中で一押しとして、上司に提出しました。結果は、即却下。「このクルマは、だれかのブランドを借りないと発売できないのか?」。自信があっただけに、悔しかった。でも、冷静に考えれば、正しいのは上司でした。名前は私たちの思いを伝えるすべて、安易に曲名に結びつけた案は大変未熟だったと気づきました。その日からまた、案を出し続けてたどり着いたのが「MIRAI」。これから先の未来ではなく、20年以上前から開発を続けてきた技術者たちが思いを託した未来。そんな意味を込めました。 ただ、これもこの時点でのグローバル検討で候補には残らなかった。ところが、決まりかけた最終案に「トヨタの思いをもっとまっすぐに伝えたい」と社長から異例の再検討指示が出されたのです。世界初の燃料電池自動車にかける思いは、それほど強いものでした。そして最後の最後に選ばれたのが「MIRAI」。全世界で検討を開始して実に1年の時間がたっていました。あの雑誌の記事に感動していた自分に伝えたい。「いつか、そのクルマの名づけ親になる日が来るんだよ」と。

踏み出す一歩、未来のために

MIRAIが発売される1年ほど前、私たちは大きな問題を抱えていました。燃料となる水素を供給するステーションが、まだ全国で数基しかなかったのです。それではクルマを買っていただいたお客様にご迷惑をおかけする。そこで、その増設促進にも関わることになりました。 ところが、「何台売れるのかわからないのに、むやみに投資はできない」という事業者側と、「水素ステーションがなければ、クルマは売れない」というトヨタ側との意見が相容れず、「卵が先か、にわとりが先か」という膠着状態に。赤字を覚悟しながらも、一歩踏み出さなければなりません。そこで、「予想販売台数に対して、何基の増設が必要なのか。それには、どれぐらいのお金がかかるのか」を調査、報告。「もしかしたら回収できないかもしれない。それでも、未来の水素社会をつくるために、トヨタとしては必要な投資です」と副社長に決裁を仰ぎました。1分ほどの時間が永遠にも思えました。腕を組み目を閉じ、沈黙していた副社長が、おもむろに尋ねました。「ところで、これは国益に資するのだな」と。私の上司が「はい」と答えると同時に、「わかった」と一言。大きな投資が決まりました。一礼して、会議室を出ながら、私は嬉しくて泣きそうになりました。「この会社に入って、この仕事ができて、この場にいられて、本当によかった。この先、どんなことがあっても、トヨタ自動車で働いていこう」。それは、私の2度目の決意でした。

使命を果たすために。

技術は、その先へ

2014年、MIRAIを無事世の中に送り出すことができました。現在は、次世代環境車、コネクティッド技術、自動運転などの領域を担当しています。共通しているのは、「つぎの自動車はどうなっていくのか」を考えること。クルマは人類に「移動の自由」を与えてくれた画期的なイノベーション。その一方で、交通事故と環境破壊という「負の遺産」を生み出したことも事実です。生み出された技術には、その負の遺産を解消できるまで、進化し続けていく義務がある。つまり、私たち自動車メーカーは、交通事故が起こらない、人にも環境にもやさしい世の中を追求していかなければならない。MIRAIは、そのひとつの答えであったと思うのです。 MIRAIの記者発表を東京で終えた日、久しぶりに大学時代の友人と再会し、発売のお祝い会。帰りの新幹線で、ふと顔をあげると、車内の電光掲示板にテロップが流れました。「トヨタ自動車が、世界初の量産燃料電池自動車MIRAIを発売」と。涙があふれ出ました。止められなかった。2回目に流れるMIRAIの文字たちを携帯で撮りながら、気がついたら号泣していました。 つぎは、どんな仕事で、そんな瞬間を迎えられるんだろう。これまでも、これからも、青くさいまま走り続けていく。それが、私には合っているのかもしれません。

国内営業とは

高齢化・人口減等の課題が山積みの国内市場は、まさに100年に一度の大変革期。でも私たちは、100年に一度のチャンスだと考えます。”課題先進国”だからこそ、どこよりも早く従来のビジネスモデルから脱却し、販売店とともに、新しい未来を創造する。モビリティサービスカンパニーへの進化は、”トヨタの母国・日本”から実現します。

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