20代で挑む、
全てのエンジン車の
基本ソフト開発。
パワートレーン系制御
パワトレ電子システム開発部
M.K
20代で挑む、
全てのエンジン車の
基本ソフト開発。
パワートレーン系制御
パワトレ電子システム開発部
M.K
2018年入社 大学時代の研究テーマはITS。なかでも車車間通信を研究していた。トヨタ自動車に入社後は、エンジンを構成するクランク機構の制御を司る基本ソフト開発に取り組む。先輩をサポートするサブ担当を務めた後、2020年後半から主担当として開発を推進。
わずかなズレで
車の加速が鈍る。
エンジンのシリンダーという筒のなかで、ピストンが上下に運動する。ピストンが下がると混合気をシリンダー内に吸い込み、上がると混合気を圧縮する。その瞬間に点火プラグが作動し、爆発し、ピストンは再び下がる。各ピストンの往復運動をクランクシャフトで回転運動に変換し、クルマが動く原動力をつくる。これが、クランクの簡単な働きです。一見、重厚感あふれるクランクですが、実は非常にデリケート。たとえば、クランクシャフトの先にあるクランクローターの角度がほんの少しずれるだけで、車の加速などに悪影響を及ぼします。常に、クランクローターがどの角度にあるのか。その状態を測るクランク制御基本ソフトの開発を私は担当しています。言い換えるなら、エンジンを動力にするすべての車を制御するための根幹となる基本ソフト。そのなかで私は、ソフトとハードのつなぎ目となるパートのソフト設計に取り組んでいます。パソコンのキーボードを例に挙げるとしたら、ボタンを押したとき、ソフトに入力される情報を変換するところです。 具体的な開発テーマは「クランク制御基本ソフトの再構築」というものです。開発工数の低減、拡張性能のアップを目指して、クランクの制御ソフトをイチからつくりなおす、というプロジェクトに携わっています。ゴールとして設定しているのは、クランクのソフト・ハードの機能分離です。今の仕様では、クランクのセンサーを新しくつくろうとしたら、ハードを含めてクランク制御機能自体をゼロから刷新する必要があり、時間も要することに。でも、ソフトとハードを上手に機能分離すれば、センサーの変更があっても、ソフトだけを改修すれば対応できます。これからの開発において汎用性を上げるのが、大きなテーマです。
主担当としての
苦しみで気づいた、
嬉しい勘違い。
入社して以来、クランク制御の開発に携わってきましたが、しばらくはサブ担当として仕事を進めてきました。サブ担当の役目は、主担当のサポートをすること。基本的に指示を受け、それを確実にこなすことがメインです。答えもあらかじめ用意されており、明確なゴールに到達することが周囲から期待されていることでもありました。 そんな私が主担当になったのは2020年のことです。クランク制御の開発、という点では、以前と仕事は変わりません。しかし、スタンスが劇的に変わりました。指示を出してくれる人はいません。答えを見つけ、つくるのは自分。当初は「自分で全部考えないといけないんだ。どうしたらいいんだろう…」と爆発しそうになることもありました。 「私がどうにかしなきゃ」と自分を過度に追い詰め、窮地に立たされたとき、たくさんの先輩に助けを求めました。すると、皆さんが、忙しいなかでも手を止めて、一緒に悩み、考えてくれて、後押しをしてくれたのです。おかげで開発は軌道に乗り始め、自分にも余裕が持てるようになってきました。 今、振り返ると、私は大きな勘違いをしていたのかもしれません。私も、先輩方も、よりよいクランク制御をつくるためのチーム。誰も、自分以外の仕事を他人事として見ているのではなく、すべてがつながっている。そう考えられるようになったら、やりがいも感じられるようになってきたし、目指すものが見つかってきました。今の私に足りないのは、日々の開発がもたらすクルマの挙動を具体的にイメージできる想像力と視野の広さ。そこまで明確に思い描けるようになれば、もっといいクランク制御を創造できるはずです。
真の「お客様第一」
主義に共感。
私がトヨタを好きな理由のひとつに、お客様のことを本気で考える点があります。前述したとおり、クランクローターの角度が1度ずれるだけで、加速の性能が変わり、ひいてはお客様にも何らかの影響をもたらすかもしれません。たとえどんなに小さな影響であっても、改善し、よりよいクルマをお届けしようとするスタンスに、心からの共感を抱いています。お客様を想い、動くことにゴールはありません。そう考えたら、私の仕事も同じような気がします。以前は到達点がないことが苦しかったのですが、今は、ゴールが見えないことが逆に嬉しいです。ずっと成長できる、ということですから。
カーボンニュートラルの実現に向けて、トヨタとして全方位開発(エンジン、HEV、PHEV、FCEV、BEV等)を進めており、それぞれのパワートレーンに対して、制御開発を行っています。 パワートレーン制御は車の作り込みをする上で、お客様が求めている商品性(走行性能、コスト、品質)に大きく影響を与える業務になります。
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